服装について
厳しい難行でもあった巡礼旅は、いつ何処で命絶えてもとの覚悟の死に装束で、一度死んで新たな自分に生まれ変わるための清浄無垢な装束でもあったのです。
袖が付いたものを白衣(びゃくえ)、その上に羽織る袖無しのものを笈摺(おいずる)といいます。背には、「南無大慈大悲観世音菩薩」の文字を入れる習わしで、観音さまとの二人旅を意味する「同行二人」と書くこともあります。
近代以降、巡礼の装束は普段着の上に白衣を着たりですとか輪袈裟をかけるなどの略式の装束が多くなりました。現代では、すべてそろえるとなると大変ですので、信濃三十三観音札所巡りもはきなれた靴やカジュアルな服装で気軽にご参拝ください。巡礼本来の白衣に見立て、白い服などを着用するだけで気持ちも新たになります。もちろん本格的な服装での参拝もおすすめです。
本格的な服装
- 納札
- 念珠
- 合羽
- 納経帳
- 経本
- 手拭
作法としてお経を暗唱できる人でも、参拝時には経本を手に持って読経します。
持鈴の音は、清らかな魂を振り込み、仏心を目覚めさせてくれます。楽器の鈴や登山用の鈴などでも代用できますが、手にもって振る巡礼用の鈴が一番です。
菅笠の上には観音種字と経文を墨書します。経文は「迷故三界城 悟故十方空 本来無東西 何処有南北」の文字を書くのが常です。参拝するとき境内でも笠はとらなくてもいいのですが、靴を脱いで参拝する場所では笠もとります。
納経時間・納経料金について
- 納経時間
- 午前9時から午後4時まで間が通常の参拝時間になります。
- 納経料金
- 納経帳300円、納経軸500円です。
- 事前の電話連絡について
- 朱印を希望する方は参拝する札所に事前に電話連絡をすることをおすすめします。